バーベキューで飲みたいお酒・やりたいこと
春から初夏にかけてはバーベキュー（以下ＢＢＱ）が人気です。特にゴールデンウィークは暖かく日差しも長く天気も安定しているので、予定している方も多いのではないでしょうか。機材を積んで出かけていくのが主流であった昔とは様変わりして、手ぶらで行って楽しめるＢＢＱ専用の施設が増えてきたことも人気を後押ししているのでしょう。戸外で気分を変えて料理やお酒が楽しめるので、お酒好きの方にも人気が高いようです。今回はＢＢＱで飲みたいお酒をお聞きしました（回答者は酒文化研究所のモニターを中心に「ほとんど毎日酒を飲む」という方が七割以上です）。
この春、二割の方がＢＢＱを予定
はじめに、回答者のＢＢＱ経験を確認しました。五五％の人は五回以上の経験があると答え、以下三〜四回の人が一七％、一〜二回の人が一五％で、一度も実施したことのない人は一三％でした。ほとんどの人が数回は経験しており、広く普及していることがわかります。次にこの春（四〜五月）にＢＢＱを実施するかどうかを聞いてみました。調査した三月の時点ですでに予定のある人が二一％で、実施しないという人が三二％、半分の人はまだ未定でした（図表１）。そこでＢＢＱの予定がある人とまだわからないという人を対象に、飲みたいお酒とお酒選びの考え方等をうかがいました。
四人に一人は有料のＢＢＱ施設も体験
ＢＢＱをよくおこなう場所の第一位は無料の公園や河川敷七〇％でした。続いては自宅四四％、友人・親戚の家三九％となりました（図表２）。メディアで多く取り上げられる有料のバーベキュー施設をあげた人も二五％あります。無料施設で後片付けやゴミ処理まで自分たちでおこなうか、有料施設での快適で手軽なものを選ぶか、同じＢＢＱでもかなり異なります。ＴＰＯにより選択肢が増えるのはよいことです。
図1 今春（4月〜5月）のＢＢＱ予定
ＢＢＱは飲み比べが人気
ＢＢＱのお酒の手配をする基準について聞いてみました。もっとも多かったのは「自分が一番おいしいと思う銘柄の酒」四四％でした。続いて「肉によく合うお酒」四一％、「飲み比べできるようにさまざまなお酒」三六％と、ここまでが三分の一以上の人に選ばれた考え方です（図表３）。ＢＢＱは人数が集まりますから、飲み比べには好都合です。
図2 ＢＢＱをすることが多い場所
ビールなら樽生やプレミアム
続いて今年のＢＢＱで飲みたいお酒を選んでもらいました（複数回答）。単にビール類と答えた人が六六％、最近はＢＢＱ会場へ配達する酒販店もある樽生ビール（サーバーレンタル）をあげた人は四〇％、プレミアムビール三四％、クラフトビール二五％、ノンアルコールビール一六％です。合わせると九三％がビール類を選んでいました。
ビール類以外の酒類では、日本酒が三七％、チューハイが三四％、ワインが三二％、ウイスキーハイボール二九％と続きました（図表４）。
ＢＢＱのときにどのように飲んでいるのかというと、「ともかく焼いていると熱いので冷たいビールは欠かせない」（六〇代男性）、「焼きながらビールを飲み、その後は日本酒というのが最高のパターン」（五〇代男性）という声があがりました。
また、お酒の選び方という観点からはこんな意見も出ています。「ふだんは発泡酒を飲んでいる息子や孫たちを特別なビールでもてなす」（七〇代男性）、「お客様を迎えるにあたりクラフトビールなどを用意して非日常感を、ワインで春の優しさや爽やかさを演出する」（五〇代女性）。主催する側としては盛り上がるように特別な感じの酒という気持ちもあるようです。
図3 ＢＢＱのお酒の手配の考え方
図4 今年のＢＢＱで飲みたいお酒
もっぱら飲食するだけという人は一割強
ＢＢＱはみんなで仕事を分担しないと大変です。回答者がどんな役割をしているのかも聞いてみました（図表５）。「お酒や食材の準備買い出し」「後片付け」「運搬や設営などの作業」など事前事後の作業にあたるという人が多く見られました。経験や技術を要する「炭おこし」「調理・焼き方」も三割前後が担っていました。「もっぱら飲食」「楽しく盛り上げる」など、あまり働かずに楽しむ一方という人も一五〜一六％いらっしゃいました。
図5 ＢＢＱでのあなたの役割
憧れは大きな「塊肉」
最後にＢＢＱのこだわり、やってみたい贅沢を聞いてみました。表現はさまざまですが数多くの人からあがったのは、「大きな塊の肉を焼くＢＢＱ」です。端的には「大きな塊肉を豪快に焼いて、焼きながらナイフでこそいで食べる」（四〇代男性）。
他には「海辺で採れたばかりの海鮮を使ってのＢＢＱ」（五〇代男性）も複数の人からあがった憧れのシーンです。魚介類や野菜をバランスよくまぜることも多くの方が指摘しています。参考にしてＢＢＱプランをたててはいかがでしょうか。
■調査概要
調査時期：二〇一八年三月一五日〜三月一九日
調査対象：弊社の酒好きモニター（Ｎ＝一六八二）
有効回答：一〇七（回答率六％）
調査方法：インターネット自記入式アンケート調査
2018年特別号上巻掲載
2018年04月25日 13:28