ウイスキーがもっとおいしくなる!

DSC00017a.jpgサントリーは山崎蒸溜所と白州蒸溜所を改修し新しい蒸溜釜を導入した。山崎では6組12基の蒸溜釜のうち半分の3組6基を、白州では1組2基を入れ替えた。これは1989年の山崎蒸溜所の改修以来の大規模な改修工事である。
山崎蒸溜所の宮本博義工場長は今回の蒸溜釜の入れ替えを、「今以上に幅のある原酒を得ることを狙って、クリアーでスッキリしたタイプ、どっしりと重厚なタイプ、バランスのよいタイプができる蒸溜釜を導入しました。これで間違いなく12年後に山崎や響はさらにおいしくなります」と説明する。
近年のサントリーのウイスキーのレベルアップはすばらしい。イギリスの酒類コンクール「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」で、2003年「山崎12年」金賞、2004年「響30年」最高賞トロフィー、2005年「響21年」「山崎シェリーウッド1986」「ヴィンテージモルト山崎蒸溜所1983」が揃って金賞を受賞した。これは、1980年代末期におこなわれた山崎蒸溜所の改修工事が生きて、今、バラエティ豊かな優れた原酒が確保できているのが最大の理由だ。
同社の鳥井信吾マスターブレンダーは、この路線をさらに拡充し、世界最高のウイスキーをつくり出すことをはっきり狙っている。聞けば彼のこの強い志が会社を動かし、今回の山崎蒸溜所だけで5億円にものぼる設備投資を認めさせたのだという。
今から12年後の「山崎12年」がほんとうに楽しみである。

2006年02月06日 14:43