知る・伝える・広める日本のすばらしい食文化

060217_1.jpg 2月9日に都内のホテルで「日本食文化フォーラム・知る・伝える・広める日本のすばらしい食文化」が開催された。これは食文化研究推進懇談会が主催したもので、これから2年間にわたり日本の食文化の研究と、その成果を国内外に発信していくという。

 食文化研究推進懇談会は、昨年報告された政府の日本ブランドワーキンググループの考え方に沿って、「日本ブランド」のひとつとして日本の食をとらえ、その研究・発展のための活動を行う有識者の活動で、味の素とキッコーマンがサポートしている。当日は2部構成のパネルディスカッションが行われた。そこから読み取れる同会議の持っている問題意識は、「海外には約2万4千店の日本食レストランがあるが、和食の基本技術に乏しく、特に生魚の処理に問題が多く、日本食が危険な食になりかねない」「かつて低カロリーでたんぱく質・脂質・炭水化物のバランスがよく理想的な健康食と言われた日本の食事が崩壊しかけている」などであり、この会議の活動を通じて外国人の料理人への正しい日本食の技術と知識の啓蒙、国内における食育の普及、観光資源としての食文化の情報発信などを行うとしている。パネリストの服部幸應氏が言った「欧米の料理人は肉の扱いには3千年の経験を持つが、生魚については10年しか経験がない。日本がもっと主導的立場を発揮しないといけない」という言葉に意気込みのほどが感じられた。

2006年02月20日 13:59