乾杯の心フォーラム

081110_02.jpg
 日本酒で乾杯推進会議は、10月2日に東京會舘(千代田区)で恒例のフォーラムを開催した。今回はゲストに小笠原清忠氏(礼法小笠原流三一世家元)、クライナー・ヨーゼフ氏(法政大学特認教授)、西舘好子氏(NPO法人に本子守唄協会代表)を向かえ、乾杯の作法について意見を交換した。

 小笠原氏は、「乾杯の作法は和服との関係が強い。手を高く上げると袖が肩のほうに落ちるため、高く上げない」「武士は戦いに供えて、常に右手を開けておく。盃を持つのも左手が正式」など、興味深い小笠原流の礼法を解説。西舘氏は「子守唄には酒がたくさん出てくる。酒は豊かさの象徴でもあって、すくすく育ったら酒屋に嫁にやるなどのフレーズがある」と紹介。
 多岐にわたった話題を、司会の神崎宣武氏が、自ら主導した乾杯の起源と文化形成過程の研究会の成果も踏まえて、「乾杯は、グラスをカチンと合わせず、目線より少し上に掲げる仕草で進めたい」と取りまとめて終わった。

写真
懇親パーティで乾杯の発声をする小笠原清忠氏(礼法小笠原流三一世家元)

2008年11月10日 17:15