日本酒で乾杯!

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「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」とはよく言ったもので、仲秋の名月を迎える頃になると、たしかに日本酒が恋しくなる。10月2日に開催された「日本酒で乾杯推進会議」は日本酒を飲みたくなる恒例イベントだが、今年は翌晩が十五夜と開幕に絶好のタイミングであった。

写真:小沢昭一氏の発声で高らかに「日本酒で乾杯!」

今回のゲストは小沢昭一氏(俳優)。「私はビールをコップ一杯飲んだだけで……」というものの、酒の武勇伝はなかなかのもの。ほとんど飲まずに酔って、とんでもないことをしでかすのは役者仲間では有名らしく、居合わせた金髪女性のスカートをめくりそうな気配に気づいた加藤武氏が未然に止めたこともあったとか。
対談は全国各地の伝統芸能を収集・記録した著作もある小沢氏に、神崎宣武氏(民俗学者)がインタビュー。芸能の魅力、文化的価値を面白おかしく語っていくと、話はいつの間にか廓の芸へ。小学校の時から廓の解説をしていたと自負する小沢氏に、さすがの神崎氏もたじたじであった。最後に小沢氏が得意のハーモニカを演奏し、来場者は名曲「愛染かつら」に聞き惚れた。
その後のパーティでは、全国の酒蔵から寄せられた50種類もの銘酒が並んだ。女性客の姿も多く、各地の食材を用いた東京會舘自慢の料理舌鼓を打った。なお、日本酒で乾杯推進会議はメンバーを募集中とのこと。会員数は現在2万2千人で、会員になるとカード型の会員証が発行され、メールマガジンの受信、同会が主催するイベントへの優待などの特典が受けられる(会費無料)。http://www.sakedekanpai.jp/index.html

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ユーモラスな仕草で笑いを誘う備中神楽。写真は酒を仕込む場面

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パーティ会場には全国から銘酒がずらり。女性客も目立った。

2009年10月06日 10:53