日本酒フェアで評判 ワイングラスで日本酒

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 今年も東京池袋で日本酒フェアが開催。全国各地から1000点を越える銘酒が集まる大イベントには、5000人を超える日本酒ファンが参加した。この日のために会社を休んで来場したという熱心な方も多く、老若男女を問わず昼間からほろ酔い状態だった。
 会場には都道府県ごとにブースが並び、特産のおつまみと一緒に試飲・試食したほか、夏向けの日本酒セミナー「日本酒クールスタイル」が開催された。また、2月におこなわれた「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」がブースを出展し、ワイングラスと猪口で日本酒を飲み比べる体験会を開催した。

写真:おちょこ君も参加してテープカットで開会

 日本酒ファンにとって一年を通じて最大のイベントとなった日本酒フェア。10時の開会前には長蛇の列ができた。今年は「日本に笑顔を醸し出そう、蔵元からのメッセージ」と題して東日本大震災で被災した酒蔵への復興支援活動や、新しい日本酒の飲み方提案を軸に企画構成され、例年通り都道府県単位でお酒をアピール。会場の印象では、例年よりも20代〜30代の若者や、女性の姿が多く見られた。
 たくさんのブースのなかでひときわ異彩を放っていたのが「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」。ワイングラスと猪口で日本酒を飲み比べる30分ミニセミナーを開催し、この日だけで100名近い人がワイングラスで飲む日本酒を体験。ワイングラスはボウル型の形状と酒液を1/4〜1/3くらいしか注ぎ入れないスタイルから、酒の香りが強調される。日本酒の香りではフルーツを思わせる吟醸香がよく知られるが、純米酒や本醸造などにもさまざまな香りがある。ワイングラスを用いると、そうしたおとなしい香りまでよくわかり、日本酒がこれまでとは違った表情を見せる。
 ミニセミナーを受講した方は「同じ酒なのにワイングラスと猪口でこれほど違って感じるとは目から鱗だった」や「樽酒の香りがすがすがしくとてもおいしく感じた」と驚きを隠せない。なかには、この体験をどのように商売に生かそうかと相談する飲食店や酒販店の関係者もあった。
 一日中ブースに立っておすすめしたというスタッフは、「ワイングラスという新しい器で、『若者へ』『日本食の外へ』『世界へ』というメッセージに共感する方も多く、このスタイルはこれからどんどん広がって行くと確信しました」と力強く語った。

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会場30分前には行列ができた

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会場には若い日本酒ファンがたくさん

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日本酒造組合中央会(辰馬章夫会長 写真左)にワイングラスでおいしい日本酒アワード実行委員会(コンタツ株式会社 副社長 津久浦慶明 写真右)から、震災で被災された蔵元への義捐金(十一万七千円)を贈呈。これは4月の試飲セミナーで来場者の皆様からお預かりしたもの

↓ワイングラスでおいしい日本酒アワードのブースでは、実際にワイングラスで日本酒を飲み比べるミニセミナーがおこなわれた
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リーデル社が開発した日本酒の大吟醸用のグラスを展示販売

2011年06月22日 01:49