博多で発見 中洲1万円ぽっきりパック 経済ジャーナリスト 永井隆

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 泊まりがけで福岡に出張した夜は、できることなら羽を伸ばしたいものである。だが、土地勘がない巨大な歓楽街を、安全に楽しむのは容易ではない。とりわけ中州には、星の数ほどのお店がひしめく。
 そんな出張族のニーズに応えるのが、「中州はしご酒パック」。これは、(1)「クラブかキャバクラ」(どちらかを選択)(2)ガールズバー」(2店から選択)(3)「バー」(同)(4)「博多ラーメン」(同)という順番でパックとなったもの。料金は1万円(税込み)ポッキリ。(1)は20時30分までに入店し60分遊べる。(2)は21時45分までに入店し、同じく店にいられるのは最大60分だ。

 地元の福市不動産がつくったシステムで、パックの対象店はみな同社の取引先。なので、危険な店はない。
 さて、パックを利用するにはまずはチケットを、セブンイレブンかネット予約で「チケットぴあ」を通して購入する。注意事項としては、事前に予約した入店時間を確認して時間を厳守することと、チケットを必ず各店に渡すことを忘れてはいけない。
 さて、私もベテランおよび若手の編集者2人とともに、中州はしご酒パックを利用してきた。
 一軒目はキャバクラを選択し20時に入店する。驚いたのは、女子たちの情の深さだった。一見の客であるにもかかわらず、どの子も丁寧に接してくれた。九州の文化がもつ、懐の深さの現れなのかもしれない。
 また、三件目には女性バーテンダーだけのバーに入る。決して、意地悪のつもりはなかったのだが、「キルダルトンクロス」という、あまりメジャーではないウイスキーカクテルをオーダーしてしまう。簡単にレシピを伝えると、彼女たちはネットで色合いなどを調べて作り上げてくれた。その真摯な姿勢に、心が洗われた。
 締めは博多ラーメン。どれほど飲んでも、これを食べればシャキッとして宿に戻ることができる。
 今回、「中州はしご酒パック」を見つけてきた若手編集者は、まさに名幹事だった。

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永井 隆(ながい たかし)プロフィール

経済ジャーナリスト
  1958年生まれ。群馬県出身。明治大学経営学部卒。
  東京タイムズ経済部記者を経て、92年フリーに。
  現在、プレジデント、ウェッジ、日刊自動車新聞、別冊宝島、ダイヤモンドタイプ、労政時報、経営塾、日経PC21など経済分野で活躍中。
  経営塾では、「高校OB人脈総点検」を2年に渡って連載し好評を得る。
  日刊ゲンダイに飲料業界をウォッチする「グラスの中の経済学」を連載中。
  
  <主な著書>
    「得な資格 損な資格」(廣済堂出版)
    「人事破壊 後」(徳間書店)
    「このビジネス書がすごい」(共著 宝島社)
    「独立・出世に役立つ稼げる資格選び」(KKベストセラーズ)
    「酒席に役立つ読む肴」(紀伊国屋書店)
    「ビール15年戦争」(日経ビジネス人文庫)
    「敗れざるサラリーマン」(講談社文庫)
    「“軽”ウォーズ戦陣訓スズキvs.トヨタvs.ホンダ」(プレジデント)
    「サントリー対キリン」(日本経済新聞出版社)

2014年12月09日 00:38