「ビームサントリー 世界5大ウイスキーアンバサダーセミナー」が2月4日に開催されました。5大ウイスキーとは世界の主要なウイスキー産地、スコッチ、アイリッシュ、バーボン(アメリカン)、カナディアン、そしてジャパニーズを指します。そして、これらのウイスキーをすべてラインナップできるウイスキーメーカーは、ビームサントリー社だけです。
セミナーでは各産地をウイスキーアンバサダーが産地と自社のウイスキーの特徴をプレゼンテーションしました。
写真:5大ウイスキーをラインナップするのは世界でもビームサントリーだけ
最初にプレゼンしたのは『ジムビーム』をつくるビーム社のフレッド・ノウ氏。バーボンは貯蔵熟成の樽に新樽しか使わず、これが特有の甘いバニラ様の香りを生みますと力説しました。
アイリッシュウイスキーのアンバサダーはカマネラ蒸溜所のジョン・キャッシュマン氏。ノンピートで3回蒸溜した軽快なウイスキーが多いアイリッシュウイスキーですが、カマネラは2回蒸溜でピートをかけた個性派。ジムビームの樽で熟成させます。軽い薫香と柔らかな舌触りは特筆もので、日本では今年大ブレイクしそうな気配がありました。
およそ200年前にアイルランドやスコットランドからの移民がつくったのが始まりとされるカナディアンウイスキー。『カナディアンクラブ』のダン・トォーリオ氏はその特長に、ライ麦、大麦、コーンなど複数の穀物を原料を用いる点、各素材の蒸溜液を最初にミックスして樽で熟成させる点をあげました。
スコッチウイスキーは、海が香るウイスキー産地で知られるアイラ島の『ラフロイグ』からサイモン・ブルッキン氏が登壇しました。距離的にはアイルランドと20km程度しか離れていないにも関わらず、アイラモルトが強い薫香と重厚な味わいを特徴とするのは、一年を通じて海風が吹き付けるアイラ島の自然環境の影響が大きいと説明しました。
そしてジャパニーズウイスキーはサントリー山崎蒸溜所の所長も務めた宮本博義氏。日本のウイスキーづくりの草創期を描いているテレビドラマ「マッサン」が、多くの人に受け容れられ感動を呼んでいることを喜び、バラエティに富む原酒を自前でつくるしかなかった日本のウイスキーづくりの特異な環境を指摘。きびしい条件だったが、それが世界トップレベルのウイスキーを生み出す技術蓄積につながったと説明しました。
ウイスキーでも産地によって製法が異なり香味や色が違う
『ジムビーム』の創業家の出身のフレッド・ノウ氏
アイリッシュウイスキーのアンバサダーはカマネラ蒸溜所のジョン・キャッシュマン氏
軽快で華やかなフレーバーの『カナディアンクラブ』のダン・トォーリオ氏
スコッチは『ラフロイグ』からサイモン・ブルッキン氏が来日