酒類卸の三陽物産は9月に東京国際フォーラムでシングルモルトの試飲商談会を開催、ホテル・バー関係者を中心に約1000人が集まった。この催しには、ウイスキー専門誌『ウイスク・イー』などが協力。国内外のウイスキー蒸溜所から経営者や技術者を招聘して、モルトウイスキーに関する複数のセミナーも開催された。
サントリーやディアジオなどモルトウイスキーを輸入する代理店10数社がブースを出展するなかで、圧巻は三陽物産が今回のために特別に調達したシングルカスク(単一の樽のウイスキー)やボトラー(蒸溜所から原酒を買い付けて独自に瓶詰め商品化する業者)詰めの稀少モルト。既に閉鎖された蒸溜所のものも多く、30年以上熟成されたモルトウイスキーの香りと味が来場者を魅了した。
企画の事務局務めた三陽物産店舗推進部中野耕作氏は「想像以上の来場客に驚いている。モルトウイスキーは当社にとって非常に重要な商品であり、これから料飲店や小売店にどのように品揃えや売り方を提案するのか、しっかり考えていきたい」と語った。