カクテルアワード2008

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カクテルアワード2008は「Milano Renaissance(ミラノ ルネッサンス)〜新たなる挑戦」に決まった。これは、イタリアの伝統的なリキュールカンパリをベースに「エックスレイテッド」「シャンボール」と「フレッシュ・ライムジュース」を加えてシェイクした後に、トニックウォーターを注ぐというもの。ポイントは、ショートカクテルなのにトニックウォーターを使うという新しい試みで、伝統と革新という意味でルネッサンスと名付けたのだそうです。博多のバー「オスカー」に勤務する遠藤真彦さんの作品です。

081121_2.jpg今年で15回目となったサントリー・ザ・カクテルアワード。全国のバーテンダーから約2000作品のエントリーがあり、一次審査、二次審査を経て20名が10月21日の最終選考会に進んだ。 最終選考会では、応募者が審査員と大勢の観客の前のステージ上でスポットライトを浴びながら作品をつくる。審査は、単にカクテルの味だけで決まるものではない。作る姿の美しさ、香り、ネーミングなどが総合的に評価されて決まるらしい。レシピを考えるクリエイティブな面と観衆の前でも平常心を失わずに華麗な手順でカクテルを作れるハートの強さとが求められるということで、バーテンダーにとって総合能力の問われるものである。 プレゼンテーターの優香さんからアワードが発表されたときに、遠藤さんははじめ信じられないという感じで少し呆然とした表情を見せたが、すぐに喜びを爆発させた笑顔に変わった。賞状を受け取り優香さんと力強く握手を交わしたときには、頬も紅潮していてその喜びと興奮が見ている側にも伝わってくる。それもそのはずで、後で聞いてみるとこのコンクールにはここ数年毎回応募しているとのこと。一度だけ最終選考会まで残ったことがあるが、それ以外は毎回悔しい思いをしてきたのだそうだ。今回もここに来るまでにお店の先輩や数多くのお客様の後押しを得たからこそなのだそうだ。表彰の前に参加者20名がステージ上に並んだときに「エンドー!」という女性のかけ声が聞こえていたので尋ねてみると、なんとお店のお客様。バーテンダー歴10年強で数多くのお客様とよい関係を築いている遠藤さんの作るカクテルを飲みに博多まで足を延ばしたくなった宵であった。

2008年11月21日 17:32