どぶろくに熱視線!TOKYOどぶろくフェスタに150名

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1月30日東京農業大学グルーンアカデミーホール(東京都世田谷区)で、TOKYOどぶろくフェスタ2010がおこなわれた(主催:酒文化研究所)。全国の生産農家75者から各1点ずつ計75点のどぶろくが勢ぞろい、これだけの数のどぶろくが一堂に会するのは初めてのことだ。来場者数は150名を超え、どぶろくへの関心の高さがうかがわれる。来場者はひとつひとつ吟味し、気に入ったものに投票、予選・決勝を経て「どぶろく大賞」が決まった。

【写真】どぶろく大賞を受賞し、満面の笑みの中川卓夫さん(農家民宿どぶろく荘)

会場の5つのテーブルには、どぶろく15点ずつ計75点が並ぶ。来場者は割り当てられたテーブルの15点をしっかり味見して、まずは「好き」かどうかをチェックする。その後、自身のベスト1と2を選択し投票する。これが一次予選である。各テーブルには約30名の参加者が割り当てられ、粛々と審査が進む。大勢集まっているにもかかわらず笑い声は無く、会場には緊張感が漂う。
1時間の審査タイムが終わると、座はいっきに和んだ。ここからはどぶろくを思い通りに、存分に楽しむ。「あれがおしいしい」「俺はこっちが好きだ」「どぶろくにもいろいろな味があるねえ」「子供の頃、お袋がこっそり作っていたのを飲んで以来だ」などなど、会話が弾む。
しばしの歓談を経ていよいよ結果発表。優秀賞は16点、「好き」と回答した人の割合が投票者の3分の1以上のものが認定された。決勝に進むのはさらに少ない7点。各テーブルのトップ得票の5点、それに次点のなかで得票率が高い2点である。進出したのは「いいで中津川のどぶろく(山形)」「どぶろく男桜(宮城)」「どぶろく開拓(岩手)」「どぶろく卓(新潟)」「大白川(新潟)」「どぶろく湯郷(岡山)」「土佐三原どぶろく こぼれ雪(高知)」であった。
決勝は公開審査。専門家5人と会場から立候補を募った一般消費者5名がステージに上がる。あらためて7点の決勝進出酒を飲み較べベスト1を選ぶ。
そして初の「どぶろく大賞」を受賞したのは「どぶろく卓」(農家民宿どぶろく荘/新潟県上越市)。準大賞には「どぶろく男桜(株式会社ヒルズ/宮城県大河原町)」と「どぶろく開拓(MILK-INN江川/岩手県遠野市)」が選ばれた。
大賞を受賞した中川卓夫代表は、「棚田で雨水と有機肥料だけでつくったコシヒカリで、丁寧に作っています。評価していただけて光栄です」と喜びを語った。

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75点ものどぶろくが並ぶ姿は圧巻であった
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黙々ときき酒、感想をメモしながら審査は進んだ
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審査後はミニパーティ。どぶろくの瓶が次々に空になっていく。
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決勝は高橋康次郎/東京農業大学教授、松崎晴雄/日本酒ジャーナリスト、向井畝津子/ソムリエ・バーテンダー、友田晶子(ソムリエ/All About日本酒・焼酎ガイド)、狩野卓也/酒文化研究所代表)の5人の専門家と消費者5人で審査

2010年02月02日 22:05