360泊分がキャンセル どぶろく歌瀬(歌瀬キャンプ場)

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日本酒と焼酎の印象が強い熊本ですが、最近はワインやドブロクもすごいんです。今回と次回は熊本のニューウェーブをご紹介しましょう。

キャンプ場の運営管理を一手に引き受け、自分で栽培した米でどぶろく製造も担当する興梠公治さん

 全国に約130ヶ所あるどぶろく特区。熊本には阿蘇の上益城郡山都町にあり、歌瀬キャンプ場がどぶろくを製造しています。初夏には蛍が舞う九州屈指の人気のキャンプ場で、オートキャンプやバンガローなど140戸が用意されています。どぶろく用の米などを栽培する圃場は近くに点在して一町歩ほど、どぶろくも製造を担当する興梠公治さんが管理しています。
 今回の地震では建物や田畑の被害はなかったものの、ゴールデンウィークの予約が9割キャンセルになりました。その数はなんと360泊分。黙っていては客足が戻らないと、すぐに石釜ピザパーティやフリフリチキンパーティなどのイベントを開催しました。しかし、その後も週末ごとに雨でなかなか客数が回復しません。大半が熊本県内や近隣の福岡からの来客だそうですが、阿蘇への2本の主要幹線が分断されて、阿蘇に来られないと誤解していることが大きく影響しています。どぶろくもゴールデンウィーク前に仕込み、その後すぐに次をつくる予定でしたが、2回目は見送ったそうです。
 興梠さんは「天気商売なので仕方がありません。リピーターが8~9割、年に50泊もしてくれる常連もいらっしゃいます。落ち着いたら、いつでも戻ってきてもらえるよう、準備を整えておきます」と。お邪魔したのは水曜日の午前中、午後からは福岡のアウトドアショップにチラシを置かせてもらいに営業に出ると聞き、ポジティブに動き出しているのが伝わってきました。

熊本県上益城郡山都町菅尾1344-1
TEL:0967-83-0554
http://www.utaseoutdoorlife.com/


毎年開催される全国どぶろく研究大会では上位入賞の常連。いつもカナダ人の奥様と参加する
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どぶろく製造に工夫を凝らして、すっきりときれいに仕上げる
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阿蘇の大自然に溶け込んだ歌瀬キャンプ場。九州屈指のオートキャンプ場だ。
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2016年09月11日