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地元の観光資源にも貢献 |
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さて、米沢は米沢藩上杉家の城下町。上杉家といえば、まず思い浮かぶのが越後に生まれた戦国武将・上杉謙信である。この謙信を祀った上杉神社が、米沢市観光の目玉となっている。
そして、これと並んで同市観光のモデルコースに採用されているのが「酒造資料館・東光の酒蔵」だ。ここはもともと、小嶋社長の親族が経営していた酒蔵。昭和五八年にこの蔵が廃業するというのを同社が買い取り、手を加えて資料館とした。
母屋は屋根以外が、傷みが激しかったため新たに建設したものだが、わざわざ飛騨の匠を呼び寄せ、昔の造り酒屋の間取りをそのままに再現している。木材も高山から古材を取り寄せ、木組みに鎹かすがいなどの金属をまったく使わない昔ながらの工法で作った手の込んだものだ。
内部ではあえて酒造りの説明だけではなく、生活用具から酒造りの道具まで、かつての造り酒屋のすべてを肌で感じられるようになっている。春には、江戸時代からのもので四組の雛人形が飾られるなど、酒造りだけでなく造り酒屋の人々の暮らしまで垣間見ることができるのだ。
この酒造資料館には試飲即売場も設けられており、たまたま訪れてここで「東光」の魅力を知った飲食業のオーナーなどが、新たな顧客となることもあるのだという。
ただ、こうした同社本来の事業の一環としての意味に加え、この酒造資料館には、純粋に米沢市の観光地としての発展の一助としたいという願いも込められている。小嶋社長は、米沢市観光協会副会長でもあるからだ。現在では、米沢市の冬を飾る一大イベントとなって定着した「上杉雪灯籠まつり」も、もともとは小嶋弥左衛門会長らのプライベートな宴が始まりだった。
「ですからこの祭りは、うちの父がスタートから実行委員長をやっています。もともと父のグループが始め、二年間ノンオフィシャルでやって、三年目の昭和五三年に公的な第一回が開かれたんです。まつりの時期は、いまでも毎年うちの会社をあげて、お祭りに協力しています」
誇りと愛情と |
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現在、小嶋総本店では、オープン・チャネルで販売する「東光」に加え、売り先をセグメントしたもう一つのチャネルを持っている。このチャネル向けに復活させたのが、「日本響」と「東光正宗」というかつての特上酒、上酒ブランドだ。
このクローズド・チャネルは、山形県内を中心に近県、首都圏など百二〇店ほどを対象にしている。このチャネルの各店は単なる顧客ではなく、いわば同社のパートナーであり、一段深いところでの理解者であるともいえるだろう。
この二つのチャネルを視野に入れ、同社はバラエティに富んだ酒造りを行っている。
「日本酒っていうのは、ある意味で品格を持った飲み物だと思うんですね。それがいろいろな経緯のなかで正当な評価をしていただけないことがあったり、あるいは戦時中の物がない時代に歪んでしまったりということがあったかと思うんです。
ですから、これからも、酒造業そのものに愛情と誇りを持ってやっていけるような酒造りをしたいと思いますね。結局そうなってくると、どっちかっていうと手作り的な部分に向かっていかざるを得ないと思うんです。ワインでいえば、シャトーのような」
地元米沢に密着し、文字通りの地酒メーカーとしての責任を果たしつつ、よりよい、うまい酒を目指して技術革新を続けてきた小嶋総本店。その気骨と愛情とをともに備えた美酒を、一度は味わってみて欲しい。
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株式会社小嶋総本店 |
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山形県米沢市本町2-2-3 |
| 電話 |
0237(23)4848 |
| FAX |
0238(23)4863
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| お酒の四季報(1999年冬号) |
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