休肝日の正しい理解率は45%

 年末年始はふだんよりも、お酒を飲みすぎることが多い。飲みすぎると普通は翌日の酒量をセーブするものだが、そうできない人は要注意である。そもそも休肝日というのは、‘頃の飲酒量が適量を超えている(1日当たり日本酒換算で2合以上)かつ∨萋飲酒するという人の総アルコール摂取量を抑制させるために生まれた用語である。だから、適量以内の人や連日飲酒しない人は特に休肝日を設ける必要はない。要は適量飲酒を守れない人に1回当たりの飲酒量をセーブさせるのは難しいから、それなら飲む日数を減らしましょうということが第一の趣旨である。そもそも肝臓は寝ている時も活動していて、休むということはあり得ないのであり、科学的には休肝日の根拠は乏しい。大事なのは適量飲酒を守ることである。また週に2日連続の休肝日が提唱されているのは、48時間あると体内アルコール分がほぼ100%分解されるので、いわゆるアル中の予防に効果があるという別の理由があるからだ。科学的根拠が希薄なのにこの言葉が広まった理由は、体感的には休肝日の翌日は飲酒量の多寡を問わず、その後でお酒をおいしく感じることが多いからかもしれない。
 さて、休肝日とは、上記,鉢△鮟爾燭洪佑貌辰防要であり、それ以下の人には大きな意味はないと正しく理解していた人は、全体の45%であった。理解度が高いのは、性別では男性が49%、年齢別では60代以上が54%ともっとも高いが、他はそれほど大きな差はない(図表1)。一方で適量飲酒を守っているかという質問への回答は、全体ではYESが59%であった。これも性別にみるとYESは、男性53%、女性68%と性差が大きい。特に飲酒頻度別にみてみると、「毎日飲む」ではYESが37%、「週に5〜6日」ではYESが54%と飲酒頻度が高い人ほど理解されていなかった。また、休肝日を設けることがもっとも必要と考えられる「適量飲酒を守らないことがしばしばある」と答えている人だけで見ると、休肝日の意味や目的を正しく理解している人の比率は39%と、守っている人の48%よりも9%も低くなっている。これらから、休肝日の意義や狙いは、その必要性の高い人にはあまり正しく理解されていない(実践されていない)という問題があるということもわかった。毎日の適量飲酒を守れない人にこそ、休肝日の狙い、意義などを正しく伝えることはまだ道半ばなのかもしれない。
 以下は、休肝日を設けることについてのみなさんからの御意見である。( )内の日は1週間での平均的な飲酒日数である。

ヘビーユーザーほど実施が難しい休肝日

「何日か休肝日にトライしたが、自分は継続できなかった」(男性60代以上・毎日)
「頭の中では、実践すべきだと思っています。ただ、夕食の時間なるとビールへ手が伸びている。意志が弱いと思います」(男性60代以上・毎日)
「休肝日をつくらなければいけないと思いつつ、主婦にはその休日がありません。定期的に健康診断を受けていまずが、肝臓に異常はありません」(女性60代以上・毎日)
「アルコール依存症の予防のためにも、週1の休肝日を来年こそ実行したい」(女性50代・毎日)
「ドクターストップがかからない限り、やめられません。肝臓がやられ始めていることを示すわかりやすい目印などあればうれしい」(女性50代・毎日)
「休肝日は大事だなと思いながらもお酒の魅力に負けてしまう。来年こそ週に1回は休肝日をつくりたい」(男性50代・毎日)
「毎日飲みますが量が基準内なので休肝日をつくらなくてもよいと確信できました」(女性40代・毎日)
「わかっているけどやめられない。妻に言われると特に反発してしまう」(男性40代・毎日)
「会社から帰ってくると、ついのどが渇くのでビールを飲んでしまう。家に帰ったら水かお茶を飲むようにしたいが、現実は厳しい」(男性30代・毎日)
「休肝日も休胃日も必要だと感じています。適度な緊張と緩和のバランスが健康の秘訣ですね。勉強になりました」(女性40代・5〜6日)
「週末にたくさん飲んでしまうので、月曜日はできるだけ休肝日にしています。火曜の朝、起きた時の体の軽さがいつもと違います」(男性40代・5〜6日)
「なんとなく知っていたつもりの休肝日ですが、改めてよくわかりました。これから毎週のように飲み会がありますので、今日読んだことを念頭におきつつ、美味しくお酒を味わいたい」(女性30代・5〜6日)
「昨日ちょうど休肝日の存在を知りました。周囲の人も意味を理解し取り組んでいるので、世間にも浸透しているのだと感じました」(男性20代・5〜6日)
「48時間で摂取したアルコールが全部分解されるから連続休肝日がすすめられていると初めて知りました。飲酒運転の常習犯のほとんどがアルコール依存症とか。心配な方は是非やってみてほしいと思います」(女性50代・2〜4日)
「休肝日は必ず連続2日取ることが大切と医者に言われていた意味が納得できました。肝機能は個人差があると思うので、ふだんから節酒を心がけています」(男性50代・2〜4日)
「単に肝臓を休ませる日だと思っていました。死亡率が下がることなど勉強になりました」(女性40代・2〜4日)
「飲むのは休日か休前日の夕食時と決めている。もっとも忘年会シーズンは基本的に平日にも飲むことになるので休肝日は減ってしまう」(男性40代・2〜4日)
「休肝日をつくることは非常に良いことだと思います。でも、実際には実施している人はあまりいないのではないかとも思います」(女性30代・1日)
「適度な飲酒はストレス発散でいいと思いますが、度が過ぎると……雰囲気や場の状況で飲まなければいけない時もありますが、周りの人々に理解がないので難しいです」(女性20代・1日)      ■

2012年12月実施