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もと摺りの機械化 |
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この作業は、酒造りの中でもかなり辛い作業であり、省力化することが検討課題になり、明治42年にもと摺りを省略して大きなタンクで仕込む山廃仕込みが発明されたとともに、醸造日数が半分に短縮できる速醸もと方式が開発された。現在では、ほとんどの清酒が速醸方式で造られている。一般には、山廃、生もとは、自然の乳酸菌を使うことから、長年の経験と高度な酒造技術が必要とされる上に、ともかく作業コストの高くつく酒造りとされている。
「初孫」では、擂砕機(らいさいき)と呼ばれるドリルのようなもの(写真7)を使ってもと摺りを行うことで、生もと造りの効果をそのまま残しながら現代技術による作業の軽減を実現している。生もと造りという伝統的な醸造方法を次の時代に受け継ぎ、発展させるために、先端技術の活用を進めていくという考えなのだ。
もうひとつ変わっていることは、蔵人の住む十里塚が漁師の村であったということである。かつての季節労働の蔵人が中心であった頃は、漁師が中心であったそうだ。冬場には海が荒れるので漁に出ることができないという事情は、稲作農家と同様である。昭和30年代までは漁師兼蔵人というのが主流になっていた。しかし、現在では漁業も農業同様に厳しい環境にあり、同社の蔵人に漁師はいなくなった。
本町蔵の高橋利寛杜氏(十里塚出身)は、通年雇用の形で酒造閑期も働いているが、本社蔵の杜氏は若手に引き継がれていて、東京農大を出た後藤英之取締役製造部長が重責を担っている。地元出身の若手で酒造りを科学的に修めた人間に杜氏が引き継がれていくというあたりにも、地元に根差した蔵を目指すという同社の姿勢が現れている。
市場拡大にむけて |
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「初孫」は熱烈なファンもいる一方で、県外での知名度は低い。県内トップブランドとして山形県出身の人間ならばまずその名前は知っているが、一般の人には知られていない。県外を担当する佐藤久介課長はこう言う。
「首都圏のデパートの山形物産展で試飲販売をしていたら、若い女性が、『初孫だって』と言って笑っているんですよ。どうもヒット曲『孫』(これも山形の歌手が歌っている)にちなんだ酒だと思ったみたいなんです。他にも、『うちにはまだ孫はいないから』とか『私はまだおじいさんにはなりたくない』などとこちらが思う以上にこの名前にこだわる方は多いようです」
しかし逆にこの名前で得をすることも数多くあるというのだから、まずは、「初孫」の美味しさ、特に生もと造りの酒の特徴を大勢の方に知っていただくことから取り組んでいくしかないのであろう。
近年では、山形県産の清酒は吟醸酒や純米酒の比率も高く、酒好家の間での評価は上がってきている。全国新酒鑑評会での金賞受賞実績も全国屈指である。
金賞受賞実績も全国屈指である。一般の人に山形酒の美味しさをより知ってもらうためには、同社の果たすべき役割は重いと考えられる。
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東北銘醸株式会社 |
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山形県酒田市大字十里塚字村東山125-3 |
| 電話 |
0234(31)1515 |
| FAX |
0234(31)5588
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| お酒の四季報(2003年冬号) |
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