■焼酎に女性も注目

 大ブームとなっている焼酎。今回のブームの特徴は、若い女性のハートをつかんでいること。先週、サントリーが女性を対象に「ひなまつり 焼酎パーティ」を開催したところ、2000名もの参加申込みがあったという。
 用意された焼酎は芋焼酎、そば焼酎、泡盛の古酒と新酒、麦焼酎の水割り、ジャスミン茶割の6つ。
 濱田酒造の「黒丸」は芋焼酎らしさを保ちながらとても洗練されていて、ストレートでも、ロックでも、水割りでもバランスが崩れないので感心した。
 「神楽の舞」はそば焼酎のさわやかな香りが印象的で、穀物感のある味わいは濃密で通好み。蔵元の神楽酒造は「フランス料理に合います」と言っていたが、たしかに濃厚な料理にも負けないと思う。
 泡盛は古酒の「天龍蔵」(瑞穂酒造)と新酒の「美ら島」の飲み比べが面白かった。これまで泡盛について、古酒の重厚な味わいは素晴らしいが新酒は粗くてイマイチという印象をもっていた。けれども「美ら島」は新酒なのに、丸く軽快でまとまっているのだ。泡盛の新しい可能性を感じさせる一品だ。
 麦焼酎の水割りは「一晩割り」と呼んでおこう。水割りをつくって一晩寝かせたもの。水と酒が馴染んでまろやかな味わいになる。これはぜひ自宅で試していただきたい。ほんの少し手間をかけるだけで、お酒がおいしいくなる好例だ。

2004年03月04日掲載