韓流ブームお酒にも

今年のヒット商品の東西の横綱は「韓流」と「アテネ特需」と発表された。たしかに、私の周りにも冬のソナタにはまった人がたくさんいる。「ヨン様すてき」という声から、「山口百恵の『赤いシリーズ』を髣髴とさせる」なんて評論家めいた声まで聞いた。「DVDを全巻貸すから山田さんも見た方がいい」と言った清酒メーカーの若社長もいた。
その影響というわけではないが、お酒にも「韓流」のヒット商品がある。鏡月や眞露といった韓国焼酎がそれで、最近5年間で2.5倍以上に増え、焼酎全体(甲類・乙類の合計)の1割を占めるまでになっているのだ。巷ではブームとなった芋焼酎が話題に上ることが多いが、韓国焼酎は量的にすでに芋焼酎と肩を並べている。
日本の韓国焼酎市場のパイオニアは眞露。10年以上トップシェアを守ってきた。しかし、今年は逆転が確実視されている。上半期に鏡月が眞露を上回り、後半もそのままで着地しそうなのだ。鏡月は、日本で販売を担当するサントリーが強力に営業活動を展開したことや、韓国の明峰「雪岳山(ソラクサン)」の天然水で仕上る製法の訴求などがよかったのだろう。
食でも、キムチ、ビビンバ、チゲ鍋、チジミなど、韓国の食材や料理が日本を席巻している。それを思うと韓国焼酎が広がらない理由がない。まだまだお酒の韓流ブームは続くはずだ。間違いない!
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2004年12月16日掲載