2004年12月 「2次会が好き」は51%

 今回は好き・嫌いがきれいに割れました。「好き」が「嫌い」をわずか一%だけ上回るという僅差です。
 性別に見ると、女性に「好き」という方が多くなっています。その差はわずか六ポイント。年齢別ではほとんど差は見られません。
 もっとも「好き・嫌い」の回答と関係が強く出たのは飲酒頻度です。全般に飲酒頻度が高い方では二次会が「好き」という回答が多い傾向があります。お酒を「週三〜四回」飲むという方では「好き」が六〇%に達するのに対して、「週一〜二回」は四七%、「週一回未満」では三五%と大きく減ります。お酒をたくさん飲めない人には、二次会は楽しいことではないようです。
 「好き」な理由を整理してみると、「話したい人とじっくり本音で話せる」というところに集約されます。一次会は大勢ということもあって、お酒を飲んでも堅いところがあるけれど、二次会は親しい人だけで飲むので、くだけて、親密な感じになる。そこが好きと言います。
 反対に「嫌い」な理由は、コスト面・精神面・体力面の三つの分野でさまざまな理由があげられました。コスト面では「お金がかかる」「だらだらして時間の無駄」「遅くなる」などの意見です。精神面は、「めんどう」「(会社・上司との)つきあいは一次会で十分」「つるむのは嫌い」「好きな時に帰りにくい」「酔っ払って乱れる人がいる」などの意見です。最後の体力面では「飲み過ぎてしまう(翌日酒が残る)」「加齢とともに体力が落ちて二次会はもたない」などが聞かれました。

【マスターの感想】
 日本の宴会は二重構造をもっており、古くから厳かな礼講の後で上下のない酒席(無礼講)となりました。ところが最近は礼講がやせ細り、最初から無礼講になってきています。
 今回のアンケートからは、それでもまだ一次会はちょっと堅苦しいものとして受け止められていることがわかります。酒が自由に飲めるようになって、酒席はどんどん私的な場になってきました。けれども、「つきあい」と表現される少しだけあらたまった席には、礼講の名残があるということでしょう。
 経費削減を理由に忘年会や社員旅行を止める会社が増えていると聞きます。地域も含めて、公的な性格を帯びた集まりでの酒宴が少なくなれば、酒宴はどんどん私的なものになっていきます。そのときに、誰と、どんな場で、どんな酒を、どのように飲むことがカッコいいものと捉えられるのか、そのことを知りたいと思います。(マスターT)

【「好き」な理由】
ぶっちゃけられるから!(えりざべす133:女性・二〇代)
一次会より中身が濃いと思います(パラレル:女性・三〇代)
好きな者同士気をつかわないでいけるから(黄色いふくろう:女性・三〇代)
一次会は前座のようなもの。本音と人間性が出るのは二次会からでしょう。静かなバーで飲むもよし。スナック系で飲めや歌えもこれまた楽し。でも、年齢や立場的に女性は参加出来ないことが多いのは残念ですわ(プー:女性・四〇代)
自分の好きな方の横に座れる(ミーチャン:女性・五〇代)
勢いがついているので(かんのんママ:女性・六〇歳以上)
みんなの本性が少し垣間見られるから(鯨岡ちゃん:男性・二〇代)
一次会では上席者等もおり、自分等下っ端は疲れるだけでおもしろくない。二次会は気の合う者同士で気兼ねなく飲めるので好きです(nori:男性・三〇代)
完全に酔っ払った状態になるので、みんなのテンションが頂点になる。やはり多いのは、はしゃぎ過ぎて疲れ、電車のなかで眠り込み、家に帰れなくなることです(ミルク&サケ:男性・四〇代)
気の合った仲間同士(男)、そして好きな女性と二人きりで二次会。大好き(シンチャン:男性・五〇代)
お酒大好き人間、一次会では物足りなくどうしても二次会になる(クロさん:男性・六〇歳以上)
ただし、カラオケが無いところ。一次会で話し足りない方と、最低三〇分くらいは話したいから(宇賀神重治:男性・六〇歳以上)

【「嫌い」な理由】
めんどくさい(huna:女性・二〇代)
みんな出来上っているうえに全員が来るわけではないので、個性が強くなって楽しい時とそうでない時の差が激しい(てしこ:女性・二〇代)
帰りがおそくなって辛いから(たくたく:女性・三〇代)
付き合いきれない。好きな仲間と飲みたい(ちえ:女性・四〇代)
二次会にならないと楽しめないっていう人種が多いが、楽しみたいなら元の会から楽しくやるべき。その二面性が嫌い(うさぎ:女性・五〇代)
とにかく大嫌い。酔っ払いが嫌い(ももも:男性・二〇代)
二〇代の頃までは一晩中飲んでいても、楽しくて体のことも気にしなかったのですが、三〇歳を過ぎてからは、家でゆっくり飲むお酒が気が楽で美味しい気がします(とっても働き者:男性・三〇代)
酒の席の「場」が低俗になる(しゅん:男性・四〇代)
そもそも宴会は好かない。あれは悪しき慣行である。酒を愛する者から言わせれば言語道断、悪逆非道の蛮行である。酒は一人または数人で、肴で、会話で、楽しく飲むものである(酒井有楽斎:男性・五〇代)
そりゃー、楽しきゃー好いけど、程程さもなくなって、盛り上がるのはほんの一握り。金も掛るし、エネルギーがもう無いよ。最後は馬鹿だねーって終電車。嫌だ嫌だ。ノーサンキュウ(フレグランス5:男性・六〇歳以上)

2004年12月実施