水割り日本酒に賛成は46%

 日本酒を水で割って飲む。酒通だけでなくおおかたの人からは、懐疑的に見られる飲み方だ。確かに市販されている日本酒には水で割ると味と香りのバランスが崩れるものも見受けられる。しかし、日本酒を「食中酒」として考えると、口に入る段階のアルコール度数が15〜16度というのは世界的にみても高い。そのあたりに問題意識を持っていたのが今回の設問の原点になる。
 さて、全体ではYESが46%であった。性別にみると女性の支持が高くYESが55%、年齢別では、20代57%、30代50%と若いほうが高い。また飲酒頻度でみればわかるように、ヘビーユーザーほどこの飲み方には否定的である。もっとも、現在のアルコール度数の日本酒を苦もなく飲んでいる人からみれば、水割りにするということを否定的にとらえるのは、考えてみれば当たり前でもある。
【マスターTの感想】
 みなさんの意見を集約すると、「日本酒が苦手な人向けにはいいだろう」「水割りよりもレモンやライムなどをいれたほうがおいしい」「味と香りのバランスが崩れるから反対」といったあたりになる。私は水割りが向いているのは日本酒が苦手な人よりも、酒の味のわかる日本酒党で酒に弱い人や高齢者ではないかと思っている。味や香りのインパクトが弱まるのは確かだが、骨格のしっかりした酒・酸味の多い酒なら十分に楽しめるからだ。シーンで考えれば、居酒屋や晩酌等「酒中心の食」ではなく、自宅や寿司屋などでの「食にプラスの酒」に向いている。日本酒の味や香りは欲しいが、酔いたくないという時もあるからだ。ワインの多くがアルコール度数12度以下なので、ワインを一緒に飲もうと誘う時に酔うというイメージは比較的弱い。このようなイメージを日本酒でもつくりたいものである。
【Yesの感想や意見】
いろいろな温度で楽しめるのが日本酒の良い所。美味しいお水を使って割れば、滑らかな口当たりになり、香りも広がる感じがします(kumapooh:男性・20代)
日本酒をポッカレモンと少量の水で割ると、安いお酒もかなりいけます(ミニーちゃん:女性・30代)
暑いときはロックで飲んでいます。ただロックにすると味も香りも薄くなるので、香りのいいもののほうが合っていると思います(rinnao:女性・30代)
「お酒として飲む」のならば反対ですが、夏の日中にビールのように冷たい水割りの日本酒と言われると賛成です。目的によって飲み方があると考えれば良いのでしょう(浜猫:男性・30代)
我が家ではビールも氷をいっぱい入れて飲みます。日本酒を飲むときにもしかり。是非おためしあれ(典子ママ:女性・40代)
夏は日本酒がそのままだと強く感じるので、むしろ水割りで冷やして飲むほうが美味しそうな気がします(日向の人生:男性・40代)
我が家は日本酒をご当地の名水で割って飲んだりもします。リキュールを加えるのも良く、自分好みの風味を探すことは楽しいものです。ただ、割った酒は日本酒とは別ものです(はい:男性・50代)
酸とアミノ酸が強ければ、水で割っても腰が砕けないで美味しい。しかし、今の日本酒の大部分はそのままでおいしい味なので、水で割ってもおいしいものは少ない(茄子茗荷:男性・60代以上)
【Noの感想や意見】
氷を入れたことはありますが、どうにも水っぽかったです。やはりきゅっとくる飲みごたえがいいですね(ろぴひ:女性・20代)
水で割ったらせっかくの味が台無し。むしろ割り切ってジュース割りにするほうがいい(ゆきんきん:女性・30代)
日本酒のアルコール度数は現行が最適なので薄める必要はないと思う。水分を加えるのではなく、ライム・レモンなどのテイストを加えるのはかまわないと思う(おっちゃん:男性・40代)
日本酒をつくっている方がおいしいと決めた本来の味が楽しめなくなりそう(とんちっち:女性・40代)
金魚酒という言葉もあるように、昔は小売酒屋が仕入れた酒を水で割って売っていましたが、薄めすぎると香りと味が消える(夢屋だよ〜ん:男性・50代)
日本酒はそのまま飲んでこそ味わいがあると思うので 賛成できない(たけちゃん:女性・50代)
まったく邪道。酒本来の香りコクが死んでしまいます。水を飲みながらのほうが良いと思います(北斗星:男性・60代以上)            ■

2008年05月実施