お中元で酒類を選んだ人は40%

 お中元の定番商品といえばビールというイメージが強いが、このところ中元時のビールギフトの販売量は、年々減少している。今夏もビールギフト販売量は、前年比▲5%の1660万セットだったと報じられている(醸造産業新聞社調べ)。
 今回のアンケートの回答者は、中元に酒類を贈った人は40%、他のものを贈った人は30%で、「中元そのものを贈っていない」という回答者が30%であった。中元を贈った人だけに限定すれば、酒類を選んだ人は57%と半数を超えている。
 属性別にみると酒類を選んだかどうかに顕著に影響があったのは、「贈り手の飲酒頻度」で、「ほぼ毎日」では46%、「週に3〜4日」は40%であるが、「週に1〜2日」では27%、「1日未満」では23%であった。飲酒頻度が低いほど酒を贈らなくなる。年齢別では若いほど酒類を選んだ比率が低く、「20代」は30%で、年齢が上がる毎に酒類選択率も上がり、「60代以上」では、46%となる。また男女別では、女性が43%と男性の37%を上回った。
【マスターTの感想】
 お中元でお酒を選ぶ人は、自分も酒をよく飲む人に多かった。また、相手がお酒を好きだからと、相手の嗜好に合わせて選択するという回答も目についた。特に女性に酒類を選ぶ人が多いというのは、自分の嗜好ではなく相手の好みを考えてという要素が強いことがうかがえる。
 また、飲酒頻度の高い人は自分の好きな酒や地元の酒などを、特産品の感覚で選んでいる事例も多い。ふだん飲むときには産地をそれほど意識しない人も他人に贈るときには、自分のアイデンティティとして、産地にこだわるのであろう。この心情にはワントゥ・ワン・マーケティング時代の贈答対策のヒントもあると思う。
【YESの理由】
プレミアムビールを送りました。日頃発泡酒を飲むことが多くなったので、喜ばれるかと思い選びました(一匹目の子豚:男性・20代)
父は焼酎好きで以前は麦専門でしたが、最近は主人の好きな芋もよく飲むようになったのでお気に入りの黒霧島を贈りました。父の日にもいろんな焼酎を詰め合わせで送ります(りっくんママ:女性・20代)
お酒がすきな方に私の好きなお酒を送りたいから(海洋騎士:男性・30代)
上司にネットで話題になっているブランドのビールを送りました。理由は先方がお酒が好きだから。しかも店頭では買えない銘柄でネットショッピングなどしなさそうな人だから、珍しがられると思ったからです(みどり:女性・30代)
お中元で貰って嬉しいものというアンケート回答の第1位が「プレミアムビール」だったとか。それを聞いて、今年はプレミアムビールを贈りました。確かに自分でも貰ったら嬉しいなと思います。普段、自分では買わないちょっと贅沢なものを選ぶというとこがポイントです(びび:女性・30代)
先方様が酒好きですし、生鮮食品と違い日持ちの面でも心配要らないので選びました(hiro313:男性・40代)
豪華で見栄えのするお中元になるからです。酒好きの友人達に食用油などを贈ると苦情がきます(ぽにょたん:男性・40代)
地元富山の酒を遠くの人に贈っています。おいしい酒が多くいつも楽しみして待っている様子なので(テト:男性・50代)
マスコミで評判のプレミアムビールのセットを贈りました。自分ではなかなか買いづらい商品だと思うので(フー:女性・50代)
毎年独断と偏見で焼酎を選び、得意先にお贈りしている。お客さんが「おいしかったよ」と言ってくれるとうれしいですね(TK:男性・60代以上)
酒は自分が貰っても嬉しいのだから、受け取る相手はきっと喜んでくれることと思う。酒はコミュニケーションを活性化してくれる社会的良薬だ(びんぶた:男性・60代以上)
【NOの理由】
本当はお酒を送りたかったのですが、郵便局のお中元カタログに酒類が載ってなかったので送れませんでした(ほっぷ:男性・30代)
北海道は、自家用車の利用頻度が高いので、万が一を考えると酒類を送ることがためらわれました(グッド・イブニング:男性・40代)■

2008年08月実施