「ひやおろし」が好きな人は41%

 昨年から日本酒造青年協議会が主導して、「ひやおろし」の一斉解禁がはじまった。定義の面(対象となる製法を「生詰め」に限定するのか、二度火入れも含めるのか)で、意見は分かれるがともかく秋の日本酒シーズンを告げる統一行動がとれることは喜ばしい。実施二年目にあたる今年、消費者にどれくらいこの言葉が理解されているか、と「ひやおろし」の好き嫌いを尋ねてみた。
 回答は「YES」が41%、「NO」は2%で、「どちらともいえない・知らない」が57%であった。現段階で、認知率4割強、嫌いという人はほとんどいないようだ。男女別では、男性は「YES」が45%と女性を10%上回る。また、年齢別には「YES」は、20代で低く、60代以上が高い。日本酒ユーザーの年齢別構成と一致している。
【マスターTの感想】
 「ひやおろし」の認知率はまだとても低い。今回「YES」と答えた人でも定義を厳密に理解しているかは疑わしい。それでも昨年から一斉解禁を導入したことで、スーパーで「ひやおろし」を見たなど、認知も上がってきているようだ。そして、なによりもその語感からおいしそうに感じる人が多いことが、この酒の大きな可能性を物語っている。しかし最近の日本酒の中では人気があるのは、淡麗ですっきりしたものだ。「ひやおろし」の現在の好評価は名称から来るイメージ先行と思われるが、熟成感のある酒が本当に評価されるようになれば、日本酒の需要反転も近ずくに違いない。
【Yesの感想や意見】
消費者に「ひやおろし」という言葉が認知されていない。よく「冷やで飲むんですか?」と聞かれる。最近では「秋味」や「秋風」等、名前を変えて出されている商品も多いが、それはそれで逆に冬になると販売しにくいように思う(たれかえる女性・20代)
時期が来るまでユックリと寝かせて最高の味わいになるのを待っていたなんて。それだけでもう、味わいたいー(かずちゃん:女性・30代)
味が好きだというのもありますが、何より季節を感じるのでそれが心地よいです(一匹目の子豚:男性・30代)
同じ銘柄でも、「ひやおろし」のほうが「日本酒」らしく美味しく感じる銘柄があります。逆に銘柄によっては飲みやすい酒が、きつく感じられる時もあります(酒のふと道:男性・40代)
一度しか飲んだことがありませんが、「これが日本酒だ〜」的な味で美味しかったです(眠り姫:女性・40代)
新酒とは違う整った味、そのシーズンのその銘柄の出来映えを代表する味だと思います(ユタカパパ:男性・50代)
深みのある味わいが少しずつ飲む人にうってつけだと思います(飲兵衛ママ:女性・50代)
新酒の渋み・苦味などがおだやかになり、米の味が深まり毎年楽しみにしています。今年は、滞在中の金沢市内で、石川県内の酒蔵の「ひやおろし」数種を味わいました。小松空港のロビーでも、酒造組合がひやおろしのブースを出していました(天狼星:男性・50代)
「ひやおろし」と言う日本酒があることは、初めて知りました。大吟醸、生酒等しか知りませんでした。多分、めちゃ美味しいのだろうと思わず舌なめずりして、9月9日を待ちます(たかべえ:男性・60代以上)
【どちらともいえない人の感想や意見】
「ひやおろし」は今回初めて知りました。日本酒は奥が深いと改めて感じました。それにしても……美味しそうですね。香りや味、舌の上での甘味を感じてみたいです(らんこのシッポ:女性・30代)
飲んだことがないのですが、解禁日は日本酒ファンにはわくわくする日ですね(ねんね:女性・30代)
「ひやおろし」はかなり飲んでいるが、すごくうまいのから全然だめなものまでいろいろあった。だから一概には言えない(どちざめ:男性・40代)
日本酒は好きですが、熟成酒は好きでありません。一度飲んだ「ひやおろし」が飲みにくかったこともあり、それから飲んでいません(潤子:女性・40代)
知りませんでした。でも聞いたらかなり飲みたくなりました。早速買いに行きます(ニャンコママ:女性・50代)
お酒歴はもう40年以上にならんとするのに「ひやおろし」を知りませんでした。ネットで調べて勉強しました(ひめぺこ:男性・50代)■

2008年09月実施