屠蘇をつくると思う人は43%

 「正月のお屠蘇」。言葉としては高い認知率だが、実際に飲んでいる人は激減していると言われている。以前、年末の販促品としてよく見かけた屠蘇散の小袋も、最近はあまり見かけなくなった。
 今回の調査結果では、YES(屠蘇をつくる)が43%、NOが57%と拮抗した結果となった。年代別では、つくりたいと答えた方は、30代以下で30%台、40〜50代で40%台、60代以上で56%と、年とともに上がっていく。男女別では男性は45%、女性は39%と若干男性のほうが高く、飲酒頻度別では、週に1回未満の層だけが、26%と低くなっていた。
【マスターTの感想】
 元旦に屠蘇を飲むというのは、もはやまれなことだと思っていた。正月の朝から出かける人たちには、お屠蘇もお節も余所でいただくものとなっている。
 今回の回答では「そういえば子供の頃には、親が用意してくれていた」「つくり方を知らない」「屠蘇は売っているものだと誤解していた」という回答が目についた。正月に屠蘇を飲むという行為は風前の灯火なのだろう。
 一方で、「すっかり忘れていたが、簡単にできるのならやってみたい」という意見も少なくなく、潜在ニーズもそれなりにあるようだ。清酒の需要拡大の一貫として、屠蘇の再評価に取り組む価値は十分にあるように感じた。
【Yesの感想や意見】
母が昔からつくっていました。小さい頃「その一年の邪気を払うためだよ」といって、一口だけ口をつけたものです。いまでは自分でもつくっています。そのおかげか、病気しらずで、健康な毎日です(豆とも:女性・20代)
改めて深く考えた事はなかったけど、つくったことないです。日本の伝統を子供に教えるためにも今年はつくってみたいですね(みどち:女性・30代)
子供のときは儀式的に舐めているだけだったが、最近は屠蘇を年に一度だけの楽しみにしている。去年は酒屋や薬局でも、屠蘇散を置いてないところがあり驚いた(マドレーヌ:男性・30代)
屠蘇にそんな意図があるとは知らなかった。子供の頃を思い出すと、親から唯一飲むことが許されたお酒で、嬉しくてぐいぐい飲んでいた気がします。今年の暮れは挑戦してみます(こにたん:男性・30代)
このアンケートで、屠蘇はつくるものであるということがわかりました。つくってみたいという気持ちが高まってきました(しゅわもっこ:男性・40代)
子供の頃は、お正月は家族揃ってお屠蘇を飲んで、新年の挨拶というのがあたりまえだったので、今でも我が家はそうしています。ただ、主人の出身の熊本では、お正月のお酒は赤酒なのだそうです。赤酒に屠蘇散は入れないみたいなので、一応両方用意しています(screiko:女性・40代)
実は飲んでみたことないのです。今年はやってみたいです(たっくん:男性・50代)
私の家は兄弟みんなが大晦日から実家に集まって飲み会を開き、元旦の朝「おめでとう」で、それぞれの生活に戻ります。「おめでとう」の時に、お酒ではなくお屠蘇の酒器を父にもたせたら、喜ぶかしら(ババリン:女性・50代)
これまでは面倒臭いとか屠蘇散を入れると酒がおいしくない等の理由で屠蘇はつくらないできたが、還暦を迎えたのを機に昔ながらの習慣を取り入れ、正月らしくしてみようと思う(HARU san:男性・60代以上)
親が存命の頃は毎年屠蘇をいただいて、新年を祝っていましたが、親が亡くなりいつの間にかそれも忘れ去っていました。これを機会に元旦には是非復活させたいと思っています(Warot676:男性・60代以上)
【Noの感想や意見】
生まれてから一度も飲んだことがないのでうちはお屠蘇の習慣がないと思う。年越し蕎麦とお節料理で精一杯である(ポコペン:男性・30代)
つくったことがないのでつくらない。子供の頃は屠蘇の匂いが大嫌いでした。結婚し、旦那の実家ですすめられ、口をつければ済むかとちょっと飲んでびっくり「おいしい!」。思わず「もういっぱいください!」と言ってしまい、舅・姑の驚いた顔が忘れられません(にゃあ:女性・30代)
私の地域では、清酒を神棚に供えておき、御神酒と称して元旦に飲むことが一般的である。だから特に屠蘇をつくる予定はない(ビッグナイン:男性・60代以上)■

2008年11月実施