グラスに注ぐ派は六割

 いまや家庭で飲まれるビール類の大半は缶入りである。瓶ビールの場合には、まずグラスに注いで飲むのだろうが、缶入りの場合にはどうだろう。ふつうの飲料はほとんど直接飲んでいる気がする。しかしビール類の場合には一度注ぐことで泡を立てるという効果もある。案外グラスに注ぐ派が上回るかもしれないと思いつつ結果を見た。
 グラスに注いで飲むと答えた方は六三%。年齢別にみると三〇代が五一%と一番低く、六〇代以上では七七%がグラスに注いで飲むと答えた。飲酒頻度別では、「週一日未満」だけが三一%と低く、性別では女性が六四%と若干高くなっている。
【マスターTの感想】
 ひとり暮らしをしていたころは、缶ビールはいつもそのまま飲んでいた。しかし、缶のまま飲んでいたシーンを思い出すと、ほとんど「ながら族」で飲んでいたような気がする。一番の理由は多くの方と同じで食器を洗う手間を省くためであった。最近はというと自宅ではどっかと腰をおろして必ずグラスに注いで飲んでいる。注がない理由でその次に目立ったのは、そのままのほうが冷たさを長く保てると思うという意見だったがこれも納得できる。注ぐ派の理由で、缶から飲むと金属の味がするというのはどうだろうか。缶コーヒーやお茶の場合には気にならないのだろうか。
 自宅でも注がないという飲み方が増えてきている理由のひとつには、発泡酒などは従来のビールよりもすっきり系のものが多く、総じて香りが控えめだということもあるかもしれない。ビールを飲むときに香りを楽しむ派が減少し、喉越し一辺倒になってきているからではなかろうか。私の知り合いのバーテンダーにはその日の温度や天候でビールの注ぎ方を変え、泡の盛り方を変え、口当たりを調整するという人もいる。彼曰く、ビールは注ぎ方で絶対に感じる味わいが変わる。工場に見学に行くと、きれいな泡を立てたビールを飲ませてくれるが、上手に注ぐと確かにおいしそうに見える。
【YESの感想や意見】
缶からではグビグビと飲めないですし、なんといっても見た目がおいしく感じます(しんぱんだ:男性・二〇代)
缶の口を誰が触ったかわからんから怖いのです(まぁみん:女性・二〇代)
やっぱり、グラスにつぐとおいしそうで上品に見える。人と飲むときは、必ず缶からグラスにうつします(かおり:女性・二〇代)
注がないと炭酸がキツイからです(hasssssy:男性・三〇代)
缶では色が見えません。色もおいしさのウチです。そして泡、ビールに泡は欠かせません。缶では泡の調整ができないでしょ。グラスの形状は、香りもいっしょに楽しめるように、口に向かって僅かに細くなるもの。香りも必須です。缶がグラスに勝る唯一は、熱伝導の良さから感じられる冷んやり感くらいでしょう(セルベージャ:女性・三〇代)
ビール工場見学でおいしいビールの飲み方を聞いて以来、冷やしたグラスは必需品。こだわりは泡の分量。でもこだわりすぎると、飲み会でつがれるビールが許せなくなるので、外では封印しています(おちゃちゃまる:女性・三〇代)
グラスをキンキンに冷やして少し泡をたてて飲むのがおいしから(seiko:女性・四〇代)
そのままだと炭酸がきついので、適度に炭酸を飛ばしてきれいな泡で苦みの和らいだビールが好きです(pink:男性・四〇代)
缶からではおいしくない。缶の匂いが微妙にある(飲めない飲ん兵衛:男性・四〇代)
ビールの泡、香りを味わいたいので注ぎます。仕事から帰ってきて飲む一口目が一番の幸せです(hiro:男性・五〇代)
何となく缶のにおいがしそうでおいしさが半減しそうな気がします(カッキー:男性・六〇代以上)
【NOの感想や意見】
洗い物が増えるから(ゆい:女性・二〇代)
そのままで飲むのが男らしいと思うから。それとグラスの準備と後片付けがいらない(けん:男性・三〇代)
冷蔵庫から出して、そのまま飲んでしまう。わざわざ、グラスまで冷やさないです(ともきち星:女性・三〇代)
プレミアムビールだけは注ぐ(酒大好き:男性・三〇代)
理想は、冷やしたグラスに注いで飲みたいが、そのちょっとの手間が面倒で、ついつい缶のまま飲んでしまう(ららちょび:女性・三〇代)
なんか炭酸が少し抜ける気がします。せっかくの旨みも、温度も上がるし、夏は絶対に直接飲みます(りょう:男性・四〇代)
グラスに注いだビールのほうが見た目に綺麗だし、何故かおいしく感じます。でも、うまく注ぐ要領がわからず、泡が中途半端だったり、あふれたりで、面倒になるので、缶のまま飲んでいます(まさこ:女性・四〇代)
注ぎません。ビールは三五〇mlを一缶しか飲まないため余韻を楽しむと言うより水みたいな感覚で飲んでます(北の旅人:男性・四〇代)
缶ビール・缶コーヒーは直接飲むものと思います。ビールは真夏の労働で喉がカラカラ状態で一気に流し込む飲み方がうまいと思う。ジョッキなら別だが(しまちゃん:男性・五〇代)
缶にはいっているから空になってもわからない(マスター:男性・六〇代以上)■

2009年07月実施