外飲み減・家飲み増派は56%

 収入の減少により、飲食店で飲むことが減っているという報道は、もはやニュースでもなくなった。そして、自宅で飲むことを指す「家飲み」という言葉も若い世代を中心に徐々に定着しはじめている。
 確かに繁盛しているのは、低単価居酒屋と立ち飲み店ばかりという感じで、全体では、78%の人が外で飲むことが減っていると答えている。その中の2/3程度(全体からみると56%)の人は、替わりに自宅で飲むことが増えたと答えている。性別年齢別にみると、替わりに家飲みが増えた人は、30代(65%)と女性(63%)に特に多くみられる。飲酒頻度別には、当たり前だが多い人ほど家飲みに替わった比率が高い。
【マスターTの感想】
 外飲みの中でも、仕事帰りに仲間と一杯というタイプが特に大きく減っているようだ。飲酒運転問題と懐具合の両方が大きな原因である。その結果、家飲みのバラエティは拡大しているようだが、職場の人間関係は希薄化しているという指摘もある。携帯のなかった高校時代、帰宅後に学校の友人と長電話して家人に叱られたことを思い出した。毎日会っている者同士でも昼間の会話とオフタイムのおしゃべりでは性格が異なり、両面から人間関係は深化・強化されていくものであろう。
【替わりに家で飲むことが増えた】
友人を家に招いて飲むことが増えた。大体2人で缶ビール6缶パックに焼酎という組み合わせ。つまみにはスーパーの惣菜とスナック菓子が多いです。ダイエット中なので家で飲む場合は摂取カロリーを加減しやすい点がよいです(てつ:男性・20代)
会社の先輩が飲みに誘ってくれなくなり自然と行く機会が減りました。自宅でペット焼酎をお茶やカシス原液で割り飲んでいます(トモタ:男性・20代)
サークル等で定期的に飲むことがなくなった。少人数で飲む回数はさほど変わらず。両方とも居酒屋チェーンで、出来るだけ安く飲めるようにしている。代わりに数人で家で鍋をすることなどが月に1回くらい。(なつこ:女性・20代)
昔からの友人や、頻繁に会わない人とは外で飲む回数は減らない。いつも近くにいる職場の人などと一緒に飲む機会が減ったかな(ようこりん:女性・20代)
仕事帰りに同僚と「一杯行く?」というのがなくなった。特別な歓送迎会など以外はまっすぐ帰宅。家では毎日発泡酒です(新米パパ:男性・30代)
一番金払いのいい(景気のよい)男友達に彼女ができたので、おしゃれなバーとか、高級焼肉店に行く機会がなくなった(さんちゃん:女性・30代)
セット商品を利用して家で楽しく飲んでいます。カルーアは家で使うのにちょうどいいボトルのサイズです。この辺りがにくいなぁ〜なんて思いながらも買ってしまいます。また、一緒にミニ冊子などがついてくることがあるので、今度これやってみようと次も家飲みを誘われては、はまってゆきます。回数は週に3〜4日ですね(chori:女性・30代)
会社や友だちとの飲み会がほぼなくなった。今までだったら仕事終わりに一杯なんてのりで行きましたが、少しの量でも代行運転をお願いしたりしないといけないので面倒になりました。家では毎日発泡酒(以前はビール)と焼酎です(まみ:男性・40代)
ずっと前は、全国展開しているチェーン店の居酒屋に、会社帰りに先輩も含め5〜6名でよく飲みに行っていました。2〜3年前頃からは、立ち飲み屋のような安いお店に、同僚3〜4名と行くように変わりました。それが今はそうしたお店にも行かなくなりました。パックに入った焼酎を、ジュースで割って毎日2杯飲んでいます(箱ねこ:男性・40代)
自宅飲みが月3回程度だったのが週3回に増えた。最近はおうち居酒屋みたいに楽しんでいる。素敵なプレートに少しの食材で、照明もレストランみたいにして食事と一緒に飲んでいる。一人のときもあり、友人と一緒の時もあり。お酒はワンコインワイン、発泡酒、日本酒、自家製フルーツ酒、ウイスキー、ブランデー。静かにくつろぎたい、外食は高くつく、安酒でもリッチな気分で飲みたい、などが理由(瑞生:女性・40代)
勤務先の人間と行く回数が大きく減った。意思の疎通が重要と考えていた上司は、週に2回は帰りに一杯と誘ってもらっていたが、上司が転勤してからは年に2回くらいと激減。当然、心は通わない結果となり、仕事も円滑に回らなくなった。酒の大きな効能を改めて考えさせられることとなった(たんぽぽ:男性・40代) ■

2010年05月実施