連休には飲酒量が増える人が六割強

 連休や夏休みは仕事からの開放感でゆっくりしたい、日頃と違うことをしたいなどいろいろな思いが錯綜する。とりわけ気分をリラックスさせてくれるお酒は必要アイテムと考えるが、連休のお酒はどのように飲まれているのか聞いてみた。
 「連休には飲酒量が増えますか?」の質問に対して「YES」が六三%で「NO」が七%、「変わらない」が三一%である。女性では七五%が「YES」と答えており、男性(五七%)を大きく上回る(図表1)。表示していないが、「YES」の割合は飲酒頻度別や五〇代以下の年代別では大差ない。リタイア世代の六〇代以上で「変わらない」が六割を占めるのは当然といえよう。
 連休・夏休みなどの飲み方の特徴を自由記述してもらったものを整理すると、「量が増える」、「昼から飲む」、「普段と違う酒を飲む」、「ゆっくり時間をかけて」、「友人と飲み会」が上位五位を占めた(図表2)。
 「量が増える」の意見では「一度に飲む量がどうしても増えます。夜更かしも可能ですし、多少翌日に残っても大丈夫なので」(男性三〇代)、「夏季休暇等でだらだら生活になってしまい、平日と違い飲む量もけじめが無くなってしまう」(女性六〇代)、「連休中は特にワインを飲む機会が増えます。そしてワインに合わせたメニューを自分が選びます」(男性四〇代)、「どっさり美味しいお酒を購入して楽しみます」(女性五〇代)など、翌日を気にせず飲めることが魅力になっている。
 「昼から飲む」については、明るいうちから飲むことについての質問もしているので後述する。
 「普段と違う酒を飲む」では「とにかくビールで喉を潤してから、次に日本酒や焼酎へと、本格的に飲む」(男性三〇代)、「夏は特にビールが増えますが、やはり休日となれば日本酒でマッタリ気分が最高です。冷酒は暑さを癒してくれます」(女性四〇代)、「普段は麦焼酎ですが、連休中は純米酒の冷やを飲みますね」(男性五〇代)、「普段揃わない家族が揃うので、ちょっとご馳走とプレミアムビールなど贅沢に楽しく飲みます」(女性四〇代)など、日本酒や焼酎など本格的な酒が人気。
 「ゆっくり時間をかけて」では「翌日が休みなら時間をかけてじっくり飲める。日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキーを順繰りに」(男性五〇代)。
 「友人と飲み会」では「なかなか休みがあわなかったり、帰省して来た友達等と飲みに行く機会が増えます」(女性二〇代)など、普段会えない友人達との飲み会が目立つ。

昼間酒や長晩酌も連休の楽しみか

 「休みの日に明るいうちから酒を飲むことがありますか?」では四二%が「ある」と答えている(図表3)。典型的な飲み様では「ランチでビール・酒を飲む」がもっとも多く、「好きなことをしながら飲む」、「ゆっくり時間をかけて飲む」、「朝から飲む」、「風呂上りに飲む」などが続く(図表4)。
 具体的には、「よく晴れたお昼のランチにビールやワイン。これぞ休日と思える瞬間」(女性四〇代)、「お昼ご飯と一緒にビールやシャンパンを飲む」(男性四〇代)、「音楽を聴いて窓の景色を見て飲む酒は美味い。白ワインか吟醸酒」(男性五〇代)、「コップで冷酒。塩をなめながら」(男性四〇代)、「モーニングシャンパンで始まって、家事をしながらワインを飲む」(女性三〇代)、「目覚めのビール、午前中は焼酎、午後は昼寝と焼酎、夜は日本酒」(男性四〇代)など、なんとも優雅な、まったりとした非日常性がうかがえる。
 「休みの時に外出先での心に残った酒」では「地元醸造元の酒がうまい」が圧倒的に多く、次は「アウトドアのビール・酒がうまい」である(図表5)。
 「ビール工場やワイン蔵、酒蔵など、作りたてやそこでしか飲めないものは格別ですね」(男性三〇代)、「旅先では、なるだけその地方の地酒を多種類飲むようにしており、結果的に晩酌の量が多くなる」(男性五〇代)など、酒蔵や工場での地酒、地ビールが好評で、その地域ならでの新鮮さ、独自性、限定品に人気がある。
 その他、「毎年五月の連休頃に友人数家族でバーベキューに行くのですが、その時、お互いにお気に入りのお酒を持ち寄ります。高い酒じゃないですが、いろいろな酒が飲めて、新しい発見があって密かな楽しみになっています」(男性四〇代)、「夏祭りのふるまい酒が旨かった。樽の木の香りが残っていた」(男性四〇代)、「スポーツ観戦でのビールが最高」(女性四〇代)、「海の家でのビール」(男性四〇代)、「旅先で朝食に飲む酒。普段朝からは飲めないので、気分的に特に楽しい」(男性六〇代)など、いつもと違うシチュエーションで味わう酒を楽しんでいる。 ■
※図表2・4・5はそれぞれ自由記述の回答内容を分類・集計した結果で、選択肢から選んだものではない。

2010年07月実施