クリスマスシーズンにはスパークリングワイン（シャンパンなど）を中心にいろいろなお酒が店頭に並ぶ。今回はクリスマスに乾杯するお酒は何か？ などをあらためて聞いてみた。
「クリスマスには特別な食事（飲酒）を考えていますか？」という質問には「ＹＥＳ」が七二％。女性は八二％で男性より一五ポイントも高い。年代別で見ると、四〇代以下は七割を超えるが、五〇代以上になると六割強に低下する。また飲酒頻度が低いほど「ＹＥＳ」が高まっている。クリスマスは子どもがいる家庭のイベントとして定着しているが、それを卒業した世代や若い世代においても一年の区切りの祝い事としても楽しまれているようだ（図表１）。
クリスマスに乾杯するお酒では「スパークリングワイン（シャンパン）」が五四％で半数を超える。次点は「赤ワイン」で一七％。続く「日本酒」、「白ワイン」、「ビール」は一割に満たない（図表２）。
これらのお酒を飲む理由を自由記述してもらった。乾杯するお酒のトップである「スパークリングワイン」では「特別な日・祝い事に飲むもの」がもっとも多い。具体的には「やっぱり、ちょっと特別なイベントにはシャンパンで乾杯でしょ。ビールやチューハイじゃ、いつもと同じで安っぽい感じ。流行りのハイボールというのも、豪華さが感じられないし」（男性四〇代）、「特別な日なので、普段は飲まないお酒を飲みたいから」（男性四〇代）、「お祝い気分がシュワーッと感じます」（女性三〇代）。
次に多い「華やか・楽しそう」では「開けるときが楽しいから」（女性二〇代）、「いつもと違うちょっとおしゃれな感じで乾杯したいから」（女性五〇代）、「やはり一番華やかな感じがします」（男性四〇代）などの意見があげられる。
「恒例行事・定番」とした意見では「クリスマスといえばシャンパンでは？ 毎年の恒例」（男性四〇代）、「クリスマスの定番だから」（男性五〇代）が代表的だ。
その他、「やはりクリスマスのイメージに合っているから。スパークリングですと普通のワインより飲みやすく、炭酸が効いているためぐいぐい飲めないので飲みすぎることなく、ほろ酔い程度で気持ちよく過ごせるので良いです」（女性二〇代）、「普段は飲まないお酒なので、クリスマスの日だけちょっと奮発して飲みたいから」（男性三〇代）などの意見もあげられている（図表３）。
次点の「赤ワイン」で乾杯すると答えた人は「クリスマス用の料理に合う」がもっとも多いが、「クリスマスらしいから」とイメージで選ぶ人もいる。
「やっぱり年に一度のことなので、豪華な肉料理を用意して、それに合うもの、といえば、やっぱりフルボディの赤ワインかなと。銘柄は酒屋の店員さんに聞いて、手頃なものを選んでもらいます」（女性四〇代）や「見た目の良さと雰囲気づくりのためです」（男性四〇代）や「なんとなくクリスマスっぽいからです」（女性四〇代）などの理由も出されている。
飲みたいお酒でも赤ワインは人気
次に「クリスマスに特に飲みたいお酒を教えてください」と質問したところ、「スパークリングワイン（シャンパン）」、「赤ワイン」、「白ワイン」、「日本酒」、「ビール」が上位五位で、乾杯するお酒とほぼ同じである。ただし、「赤ワイン」が四割近くに達しており、「赤ワイン」を選ぶ人もかなり定着していることがうかがえる（図表４）。
最後に「クリスマスの過ごし方（お酒の飲み方）を教えてください」についての代表的な回答をいくつかご紹介する。
「基本は家族で家での食事。メニューは鳥料理とシャンパン。ひと通り食べ終わったら、日本酒。なんせ夫婦二人とも日本酒が一番好きなので、必ず日本酒を飲む。つまみは適当。その後、頃合をみはからってケーキ・コーヒーって感じです」（男性四〇代）
「夫婦で予約したレストランで食事をします。ワインはお店に相談して予約しておきます。乾杯のシャンパンともう一本、お店お勧めのワインを飲みます。今年も元気で仲良く過ごせた事に感謝しながら……」（女性五〇代）
「親子三世代が集まってチキンと手巻き寿司を囲みながら、日本酒は取り寄せの美味しい銘酒をチビチビと飲みます。必ず『このお酒』が無いと始まらないということはなく、大人も子供もノンアルコールシャンパンやビール、焼酎、日本酒など好きに飲んでいます」（女性四〇代）
「クリスマスは、アルコールの彩りも考慮して、カシスソーダ、モスコーミュール、ジントニック、ソルティドックなどのカクテルを飲みます」（女性四〇代）
「珍しいかもしれませんが、毎年丹波から猪のお肉を取り寄せて、ボタン鍋でクリスマスを祝うのがわが家の恒例の過ごし方です。まずはビールで乾杯して、その後はスパークリングワインを味わいながら、お鍋でほっこりします」（女性四〇代）
「軽く食事を終えてから、チーズメインのおつまみで、ゆっくりとワインなどを楽しみたいです。いろんなおしゃべりをしたいです」（女性三〇代）
「うまい肉料理を赤ワインと味わう。デザートなどの後、辛口のオーソドックスなカクテルを一杯」（男性六〇代以上）
外食ではシャンパン・ワインでも、自宅でとなると好きな酒を飲んでいる人も多いようだ。 ■
