回答者の6割はお酒を贈るつもり

 母の日に比べると影が薄い父の日。しかし、スーパーや酒販店などの売場には父の日向けのお酒が並び、お父さんをねぎらう気持ちが漂う。今回は父の日とお酒をテーマにした。
 「父の日にお酒を贈るつもりですか」の質問に対して「YES」は59%で半数を超えた。本調査はお酒への関心が比較的高い人の回答なので、一般より高いであろうが、父の日とお酒の繋がりは強い。性別で見ると男性より女性、年代別では若い年代ほど贈っている。一方で飲酒頻度別には週に1日〜4日のミドル層の方がライト・ヘビー層よりも高くなっているのも興味深い(図表1)。
 「父の日に贈りたいと思うお酒を選んでください」の回答では、「父のお気に入りのお酒(ジャンルを問わず)」、「プレミアムビール」、「吟醸酒など比較的高価な日本酒」が上位3位で、各3割前後で拮抗している。「プレミアムビール」は女性や低年代層が高く、20代では5割近い。一方、「吟醸酒など比較的高価な日本酒」は年齢が高いほど支持している(図表2・3)。
 「そのお酒を贈りたいと思う理由を教えてください」と自由記述で回答してもらったところ、酒類を問わず最も多いキイワードは「父が好きな酒だから」であった。次点は「記念日は贅沢に」である。つまり、お酒選びのポイントは、父がよく飲んでいた酒でワンランク上のものということになる。
お気に入りの酒で贅沢感を演出

 以下、具体的な選ぶポイントの意見を紹介しよう。
父が好きな酒だからこそ贈りたい
「やはり本人が気に入っているものを贈って喜んでもらいたい」(女性20代)
「ビールが大好物だから」(男性20代)
「好きなお酒を飲んでリラックスしてほしいから」(女性30代)
「日本酒大好きで毎晩、晩酌を唯一の楽しみにしているから」(女性40代)
「年をとっても自分の好きな酒が飲めることは幸せであると考えるからです」(男性50代)
「一年に一度の記念日なので美味しいお酒・好きなお酒で慰労してあげたい!」(女性60歳以上)
記念日は贅沢においしいお酒を飲んで欲しい
「プレミアムビールをCMや店頭で見るたびに『飲みたいけどちょっと贅沢だよね』といっているので、『父の日だから!』と思いっきり飲んで欲しいので贈りたいと思いました」(女性20代)
「普段から、お酒を飲む父ではないのですが、『飲むなら高くても美味しいお酒がいい!』と、いつも言っているので。特別な日だからこそ、おいしそうなお酒を贈りたいです」(女性20代)
「普段は安い発泡酒ばかり飲んでいるから奮発したい」(男性20代)
「日頃は紙パックのお酒を飲んでいるので、この機会に少しグレードアップしたお酒を飲んでもらおうと思って」(男性20代)
「普段、なかなか父親とは話をする機会も無いので、1年に1度位はこれを良いきっかけとして、感謝の気持ちを贈るようにしています。父親はお酒が好きなので、日常的に自分では購入しないようなワンランク上の憧れの銘柄をプレゼントしようと思っています。ほんのひと時の間だけでも、贅沢な気分を味わって貰いたいから」(女性30代)
「普段は父が買わない、ちょっと高めのお酒を贈りたい」(女性30代)
「いつもスーパーで買った安い焼酎を飲んでいるので」(男性40代)
「さしつさされつ、思い出話しながら飲むには日本酒が一番あうと思う。その中でいつもよりちょっと贅沢な銘柄を選んで感謝の気持ちを込めたい」(男性40代)
「毎日少しずつですが、晩酌をしていますので『たまにはおいしいお酒を飲ませてあげたいな』と思っています」(女性50代)
「健康を考えてお酒の量を減らさざるを得ない状態の父ですが、アルコールは大好き。そんな父へ少しの量でも満足感のある高品質なウイスキーを楽しんでもらいたいから」(女性50代)

親子の会話のきっかけに酒を贈ろう

 「お父さんと一緒にお酒を飲むときにどんな話をしたいですか」という問いに対しては、家族の過去と将来についての話が中心になっている。
家族の中で改まって将来のことなどを話すのに、父の日の酒はよいきっかけになるのかもしれない
「自分のこれからのことについてと、両親の今後について、じっくり話したい」(男性20代)
「普段はなかなか照れくさいのでゆっくり話をすることがありません。でも、親子でふたりとも大好きなお酒を介してなら、日頃できない話が出来そうです。私の子供の頃の思い出話とか、両親が結婚する頃の馴れ初めとか、新婚時代の話をぜひじっくり語りあってみたいです」(女性30代) ■

2011年03月実施