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北海道では今ワイナリーが続々と開設され、日本を代表するワイン産地になりつつあります。ブドウの栽培から取り組むワイナリーは、高齢化した果樹栽培農家の受け皿になり、農業の振興にひと役買います。ブドウをワインに加工して付加価値をつけて販売、さらに観光資源として活用し地域の活性化を狙っています。
■晴れた日は雪道が楽しいワイナリー 2016年3月に開催された「余市・仁木ワインツーリズムプロジェクト」モニターツアー(NPO法人ワインクラスター北海道主催)に参加しました。今年一番のお天気に恵まれ、真っ青な空が広がり絶好のワイナリーめぐり日和となりました。
御前8時に札幌バスターミナルを出発し、小樽の北海道ワインセンターで休憩、30分ほど運河周辺を散策して、余市の登地区にあるリタファーム&ワイナリーに向かいます。10時半、近くまで来ると、「ここでバスを降りて雪道を歩いていただきます」とアナウンス。ワイナリーへの道は細く大型バスは入れません。参加者は青空の下で雪道を歩くことを大歓迎、見渡す限りの雪の原に歓声があがります。
5分ほどで到着。菅原さんご夫婦だけで3ヘクタールの畑を管理しワインをつくるワイナリーが、オープンしたのは6年前。醸造機器メーカーにいた誠人さんが、ワイナリー開業を目指していた由利子さんに引っ張り込まれてのスタートだったと言います。いろいろなスタイルのワインにチャレンジしており、それは土地に合うものを探るためと思いきや、「同じものをつくっていると飽きちゃうんです」とユーモアたっぷりな回答。納屋を改装したゲストハウス「バラッド・オブ・ヨイチ」で北海道のワインとブドウについてのレクチャーがあり、最初の試飲タイム。吐かずに飲むので、余市産のワイン5種類試すとほろ酔い気分です。
リタファーム http://www.rita-farm.jp/
次は同じ登地区にある弘津果樹園。10ヘクタールの畑で、家族3人でワイン用ブドウをつくっています。「今の広さが家族でやるちょうどいいサイズ。これ以上だと手が回らない」そう。30年前にサッポロワインと契約して値崩れをおこしていたリンゴ栽培からワイン用ブドウに切り替えました。広大なブドウ畑が垣根の支柱ばかりなのは、冷害対策のためブドウの木を倒して雪に埋めているからです。植える品種はメーカーと相談しながら決め、現在は弘津さんが提案してピノ・ノアールも試しているそうです。
こうして雪の中を歩いてみると、北海道の冬のワイナリーめぐりの醍醐味のひとつは、広がる雪原を楽しむことだと感じます。
ヒロツヴィンヤード http://www.hokkaidolikers.com/articles/104
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■景色がワインをおいしくする
お隣の仁木町に移動して昼食は、ブルーベリーの栽培で知られるベリーベリーファーム上田レストラン(仁木町)。ウエルカムドリンクは同社の山ブドウのワインです。新鮮な野菜たっぷりのサラダバー、ピザにハンバーグとボリュームたっぷり。試飲コーナーは食事に合わせるペアリング体験会のようでした。
ベリーベリーファーム http://cafe.very-berry-farm.com/
そして今回のツアーの目玉のひとつである仁木ヒルズヴィレッジです。余市の町を見下ろす高台にあり、六ヘクタールのブドウ畑を確保して、すでに農家から購入したブドウでワインをつくり始めています。来春には20室のホテルとレストランが開業予定で、日本初の本格的なリゾートワイナリーを目指しています。投資額はなんと10億円。今回、初めて特別に一般に公開され、醸造棟を見学しました。魅力がたくさんあるワイナリーですが、一番のすばらしさはなんと言っても眺望でしょう。余市・仁木を見おろす景色は春夏秋冬、朝昼晩、違う表情を見せてくれそうです。
仁木ヒルズビレッジ http://nikihills.co.jp/
そして余市に戻って余市ワイナリーで3種類の道産チーズとワインのペアリング体験です。北海道はチーズの製造が盛んです。各地でさまざまなチーズがつくられ個性を競っています。ワインとチーズの組み合わせは、北海道ワインツーリズムに他地域にはない魅力をつくってくれそうです。このワイナリーは清酒『千歳鶴』が経営するだけあってワインの安定感は抜群、レストランやショップの設備が充実していて、すでに観光対応はばっちりでした。
余市ワイン http://yoichiwine.jp/
駆け足でワイナリーを回った後は、余市の市街地で水産加工品の工房とショップを訪ねました。鮭トバをつくる竜宮城渡辺商店、燻製屋 南保留太郎商店、棒丸内海商店です。ワイン好きはグルメが大好き、ワイナリーで購入したワインに合わせたい魚介類や燻製を次々に購入していきます。
札幌などを起点に日帰りでワイナリーめぐりできるツアーは、毎週末催行できるよう準備が進められています。ご期待ください。
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