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テレビや雑誌、イベントで活躍する西村まどかさんは日本酒が大好き。福井県の出身で「ふくいブランド大使」も務めます。昨年、弊社は彼女に日本酒の魅力を発信する企画への協力を依頼しました。西村さんが日本酒のソムリエ資格である唎酒師を取得するまでの歩みを綴る「西村まどかの目指せ! 唎酒師」の連載です。コラムはWEB マガジン『イエノミスタイル』と『福井新聞ONLINE』に寄稿し、狙いどおり彼女と同世代の若い方々にもご覧いただくことができました。
若者の酒離れが言われて久しく、最近はあえて酒を飲まないライフスタイルも散見されます。けれども酒は長く人々の暮らしとともにあり喜怒哀楽に寄り添ってきました。社会に潤いと安らぎを与え、農業や地域と結びつき、豊かな文化を育んできました。こうした酒の魅力を広く発信していくことは弊社のミッションです。今回のプレミアムトークでは、唎酒師にみごと合格した西村さんにこれからの展望をお聞きします。若年層に酒の楽しさを伝えるメッセンジャーとして活躍を期待しています。
■日本酒の製法、最初の難関は「麹」と「酵母」
−− 合格おめでとうございます。頑張って勉強した甲斐がありましたね。
西村 ありがとうございます。大勢の方に助けていただいたので合格できて本当によかったです。これでやっと唎酒師ですと名乗れるようになりました。
−− 唎酒師のテキストを入手されてから半年間、毎日コツコツと勉強されたのですか?
西村 2冊のテキストがかなりの厚さだったので、けっこう覚えなければいけないことが多いんだなと最初に感じました。合格するにはとにかくひと通りやってみなきゃと思ったので、学生時代のようにノートをとりながら読み進めて、ほとんど毎日やりました。
−− 何がいちばん難しかったですか?
西村 やっぱり酒づくりのところです。日本酒の製造は工程が多く複雑ですし、専門用語が多いので初めの頃はなかなか頭に入りませんでした。講師の方はやさしい言葉で説明してくれますが、しっかり覚えていない用語が出てくると、あれっ、これはどういう意味やったっけ?と考えているうちに話が先に進んでわからなくなってしまうことがありました。最初に迷ったのが麹と酵母です。そもそも存在自体がわからなかったです(笑)、いったい何それって感じで、そのうえ音も似ていて何度もどっちがどっちだかわからなくなりました。
−− そこは皆さん引っかかるところです。麹は日本の発酵食品に欠かせないものですけれど、普段の暮らしの中であまり話題にのぼることがないからでしょうか。酵母のほうはパンづくりでイーストを使ったりするので知っている方が多い感じがします。
西村 必要最小限の専門用語はがんばって覚えないとダメですね。
−− 試験対策では特別なことをされましたか?
西村 これまでの問題を解いてみて、筆記のほうは何とかなりそうだと思えるところまでできるようになりました。不安だったのはテイスティングです。唎酒師として香味を捉える技術は大事だと思います。でも試験ではどんなお酒が出てくるのかわからないので、ずっとドキドキしていました。あと、手書きでの記述問題も多く、ここ最近は手書きで文章を書く機会があまりなかったこともあり、簡単な漢字でもパッと出てこなかったり(笑)別の意味でも苦労しちゃいました。
■サービスがあってこそ日本酒が活きる
−− 唎酒師は日本酒そのものの知識だけでなく、お客様に日本酒をおすすめする企画の立案やサービスの仕方も学びます。これは少し意外だったのではありませんか?
西村 そうですね、日本酒に詳しければ唎酒師になれると思っていたところはありますけれど、勉強を進めるうちにサービスする人の役割がとても大切だということがわかってきました。どんなにおいしいお酒でも提供する温度や器、料理との組み合わせ、提供するタイミングなど、お客様の口に入るまでのさまざまな条件を整えないと、気持ちよく楽しんでいただけません。日本酒を活かすことができるかどうかは、サービスする人次第だと知ったことはとてもよかったと思います。
−− 合格して何か変わったことはありますか?
西村 合格したからといってお酒の飲み方は変わりませんけれど、SNSで合格の報告したら反響が大きく嬉しかったです!周りからも、すごいねおめでとうと言ってもらえました。そして、その次に「日本酒を飲んだらなんていうお酒かわかるの?」のと聞かれることが多いのですが、唎酒師はそういうことじゃなくて〜って説明が始まります(笑)。あとは家族がとても喜んでくれました。コラムはずっと読んでくれて、祖父はスマホとか全然やらないので、合格を報告した回は祖母がプリントしたのを嬉しそうに読んでいたと聞きました。
■福井では日本酒はふだんの酒 東京では特別な酒
−− ところで西村さんが自分は日本酒好きだと意識したのはいつ頃ですか?
西村 うーん、いつだろう……、上京してこっちで飲むようになってからですかね。福井にいるときは家でも家族や親戚が日本酒を飲んでいて、お正月とかで集まると宴会に必ず日本酒がありました。母方の実家が酒屋をやっていて、祖父が日本酒をたくさん持ってきてくれて、20歳のお祝いの時も日本酒を飲みましたし、友達と飲みに行っても日本酒を飲むのは特別ではありませんでした。それが東京では日本酒は好きな人が飲むという感じで、あれ違うんだと。日本酒が好きと言うと「すごいね、お酒強いんだね」と返ってきます、福井だと「私も好き」となるんですけどね。それに東京で日本酒が好きという人はとても詳しくて、なんだか日本酒はハードルが高いなあと思いました。
−− 日本酒に詳しくなっていくときに、どなたか水先案内人がいらっしゃいましたか?
西村 上京してから福井料理のお店でアルバイトをしていたことがあって、福井のお酒を揃えていたのですけれど、「黒龍」「花垣」「常山」とか銘柄を覚えました。タレント活動でも「福井」を前に出しているので地元のお酒を知ろうという気持ちも強かったです。お店のスタッフにとても詳しい方がいて、新しいお酒や限定のお酒が入荷するたびに説明してくれて、少しずつわかってくると日本酒がさらにおもしろくなっていきました。
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